あるお友達が体験した話です。

昔、洋品の小売店で非正規で
働いていたことがあります。
私は下着の仕入れ担当をしていました。
仕入れたストッキングや肌着が
当たって売れると快感でした。
いつも楽しい気分で、
下着の入った箱を積んだ台車を
押していました。

ある時、パートのおばさんたちに、
「あんたががんばると、
私たちが迷惑だからやめて」
と言われました。
どうしたらいいかわからず
落ち込みました。

やりがいを持って働いていたので
辞めたくありませんでしたが、
がんばっている人がいると迷惑という
価値観には合わせられないよと思いました。
苦渋の選択でしたがそのお店を辞めました。

ひどい話です（怒）。
やる気のある人のほうがやめることになるなんて。
がんばっている人がいると迷惑って、
会社にとってはそういう人のほうが迷惑です。

でも、
そのパートのおばさんたちは
はじめからそう思っていたのかな？

彼女たちだって、仕事を始めた当初は
働く楽しさも感じていたかもしれない。

だけど、
「パートのおばさん」とぞんざいに扱われて
誰にも顧みられることもなく
モヤモヤしていたのかもしれません。
そのうち、「どうせパートだし」と思うようになり
ただ決められた時間を乗り切ることを
考えるようになる。

そんなところに現れた、楽しそうに働く彼女に
嫉妬したのかもしれません。

おばさんのパワーってすごいんですよ。
彼女たちを生かさないことは
会社にとってどれだけ損失か、
上司や経営者は分かっていないなあー
もったいないなーといつも思うのです。

（毎週水曜日更新）