Column
雇用保険料が引き上げになるようです。
雇用保険料引き上げ、22年度にも 雇調金増大で財源不足
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA216MN0R20C21A7000000/
会社が労働者に休業手当を
支払ったときに支給される雇用調整助成金の
支給決定額が累計4兆円を超え、
財源不足が深刻になってきたからです。
雇用調整助成金は、今働いている
労働者を解雇から守るための制度です。
働いている人を守ることは必要だし、大切なこと。
一方で、業績見通しの厳しい業種や
今後伸びていくとはいえない業種も
労働者を抱え続けることとなり
労働力の移動を阻害するという側面もあります。
その場にとどまってもらうための
施策は、短期的にはよいと思いますが
これをいつまでも続けることは
日本の社会にはプラスにならないように思います。
コロナウイルス感染の収束が
まだ不透明な状況では、
そろそろ労働力の移動を見据えた
施策に力を入れるべきではないでしょうか。
助成金には、企業間の労働者を移動させる出向や
再就職支援を行ったときに
支給されるものもあります。
また雇用保険には、個人のスキルアップを
支援する教育訓練給付というものもあります。
国は目先だけでなく長い目で
国民が働く場を失わないための施策を講じてほしいし
働く人たちも今の職場にしがみつくのでなく
いつでも動ける、稼ぐ力をつけることを
考えておくべきではないでしょうか。
(毎週水曜日更新)