Column
前週に引き続き、教育研修のお話。
こんな調査結果を目にしました。
「コロナ影響以降の職場の教育・研修」に関する実態調査
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000285.000021550.html
「お勤め先で実施されている研修の種類」で
コミュニケーションスキル研修は2位の18.2%、
リーダーシップ研修は3位、17.7%でした。
職場のコミュニケーションが重要だと認識されている
ことがよくわかる結果です。
また、マネージャー層のレベルアップのために
リーダーシップを学ばせようとしているのでしょう。
ちなみに、チームビルディング研修は最下位の2.3%。
チームビルディングという言葉自体、
リーダーシップなどと比べると
まだまだ認知度が低いのでしょう。
組織は個人の集まりです。
これまで、組織の成果は個人のたし算と
考えられてきたように思います。
工場であれば、部品のたし算が製品であり
部品の質が上がればその結果製品の質が上がる。
時間を積み上げるとたくさんの製品ができて売上も上がる。
日本の産業は、そうやって伸びてきた歴史がありました。
人もまた、平均値に近い人材を
できるだけ多く集める、というような
育成をしてきたのです。
しかし時代が変わり、モノでなく
形のないサービスやアイデアが
売り物になってくると、
積み上げ型の考え方は機能しません。
考え方は多様化し、正解が一つではなくなりました。
考えや価値観の異なる個人と個人の交わりから、
1人が出すものとは違った、あるいは予想を超えた
成果を出すことを求められるようになります。
成果は、個人の足し算でなく
個人×個人の違いを活かす仕組み×人と人の関係性の
掛け算によってもたらされるのです。
人と人は違うことを理解し、
それぞれの強みを尊重し活かす。
それがチームビルディングの考え方です。
成果がかけ算によってもたらされる時代に
チームビルディングは不可欠なのです。
リーダーシップは個人の力、
コミュニケーションは関係性。
どちらもチームビルディングと地続きなんです。
(毎週水曜日更新)